すごいぞ 関東平野

関東平野の興味深い地形を、webGISを活用したOSINTの手法であぶり出します

新宿から南アルプスが見えるって本当!?

本当に見えるの?

 

仕事が入ったのよね…     週末の山梨旅行は? 南アルプス見たいの!

 

南アルプス見たいなら、1000円あげるから、新宿に行っておいで

 という会話があったかは定かではありませんが、本当に新宿から南アルプスを見ることは、できるのでしょうか。

 ちなみに都庁第一本庁舎の展望台は無料です。

都庁第一本庁舎の展望台、ではなく第二本庁舎からの景色

 関東山地の稜線の向こうに、雪化粧した富士山が見えます。

 そしてよく見れば、視界の右端にも、白い何かが…

あの白いのは、雲?それとも山?

 方角からすると、荒川岳(最高峰の東岳の標高は3141m)のようです。

 地理院地図の断面図機能を使って確認してみましょう。

地理院地図より(断面図データはcsv形式で出力できます)

 高尾山の北の小仏城山(標高670m)付近や、富士山の北側の御坂山地に遮られることなく、新宿から荒川岳は見えることが断面図からわかります。

 しかし実際には、地球は丸いため、地平線より下は見えません。見たい地物との距離が遠いほど、その地物が地平線の下に沈む高さは増すのです。

地球は丸いので、地平線より下は見えない

 このことを考慮した断面図はこちらです。

遠くに行くほど、山は低くなる(地理院地図のcsv形式で出力したデータを加工)

 荒川岳は見かけ上、1000mも低くなってしまいましたけれども、なんとか見えるようです。

 新宿から南アルプスが見えて、よかったね!